会長挨拶
全国簡易水道協議会 会長 小田 祐士(岩手県 野田村長) |
はじめに、本年1月の能登半島地震によりお亡くなりになられた方々、ご遺族にお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、被災地へのご支援をいただいている水道事業者をはじめ政府、関係企業、団体の皆様に感謝申し上げます。一日も早い復旧、復興を願っております。
全国簡易水道協議会は、昭和30年に「国民皆水道の早期実現」を目標として創設以来、水道未普及地域の早期解消をはじめ、水道施設の近代化・効率化、水道事業経営の強化・健全化等の事業活動に積極的に取り組んでおります。
わが国の水道は、今日では98%という高い普及率となっておりますが、今なお未普及地域も多く、210万人以上の国民に水道水が行き届いていません。残された地域は、極めて布設環境が悪く状況の厳しさに加え、近年の水環境の悪化も著しいことから地域の健康と生活を守るために早急に未普及地域の解消を図る必要があります。
また、すでに水道が普及している地域でも、簡易水道を運営する小規模な地方自治体は、急速な人口減少、過疎化の進行により、水道料金収入が減少し、地理的条件により管の布設・更新の効率が悪く、給水経費も割高となり経営状態も悪化するなど厳しい事業環境にあります。加えて、近年多発する地震や津波、台風など激甚化する災害への対策やクリプトスポリジウム等病原生物やPFOS・PFOA等有害化学物質などによる水源汚染問題への対策など、安全で安心な水道水の安定供給のための対応も図る必要があり苦慮しております。
このように、解決しなければならない課題は多くなっておりますが、当協議会ではこれらの課題解決に向け、国や関係市町村をはじめ水道事業関係者の皆様と連携して取り組んでまいります。
当協議会では、全国の会員各位の事業推進に寄与するため「全国市町村水道資機材情報センター」を事務局に併設しております。情報センターでは、カタログや資料の展示をはじめ、信頼と実績のある水道資機材メーカーや団体の協力を得ながら最新の情報を発信しております。
会員はもとより、関係各位におかれましても、本協議会事務所並びに水道資機材情報センターへお気軽にお立ち寄りいただき、情報の交換・交流の場としてご活用いただければ、本協議会の活動も一層充実するものと考えております。
今後ともご支援、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
令和 6年 6月